2026年11月現在、ムエタイ界で世界的な評価を確立している吉成名高(よしなり・なだか)。2001年1月8日生まれ、神奈川県横須賀市出身の25歳で、エイワスポーツジムに所属する日本を代表するムエタイファイターだ。ONEムエタイ世界アトム級初代王者であり、2024年には外国人初となるラジャダムナンスタジアム3階級制覇を達成。2026年10月17日には2度目の世界王座防衛にも成功し、連勝記録を43に伸ばした。
注目すべきなのは、単にKO勝利を重ねていることではない。タイの伝統ある二大殿堂で実績を築き、さらにONE Championshipという世界規模の舞台でも結果を残している点だ。ここでは、吉成名高の現在の実績、年齢や生年月日、経歴、通算戦績、強さの理由、3階級制覇の歴史を2026年11月6日時点の最新情報から整理する。
【2026年最新】吉成名高の現在は?ONE世界王者として2度目の防衛に成功
2026年の吉成名高は、ONEムエタイ世界アトム級王者として、国内外のトップ選手と対戦する立場にある。
特に大きなニュースとなったのが、2026年10月17日に東京・有明アリーナで開催された「ONE SAMURAI 4」だ。
2026年10月17日、左ハイキックで衝撃のTKO勝利吉成はマレーシアのリファディン・マスドールと対戦。ONEアトム級ムエタイ世界タイトルマッチとして行われた一戦で、2ラウンド58秒、左ハイキックによるレフェリーストップでTKO勝利を収めた。
試合では、相手のパンチによる攻撃を冷静に見極め、1ラウンドには左のカウンターでダウンを奪取。続く2ラウンドでは、相手が回転系のバックハンドブローを仕掛けた瞬間に左ハイキックを合わせた。
相手の動きを読み切ったフィニッシュは、吉成の反応速度と試合中の判断力を象徴するものだった。
この勝利によって、以下の実績を手にしている。
- ONEムエタイ世界アトム級王座の2度目の防衛
- プロキャリアの連勝記録を43に更新
- 1500万円のパフォーマンスボーナスを獲得
なお、この試合ではマスドールが計量・水分検査の条件をクリアできず、王座獲得資格を失った状態で試合が実施された。吉成側の公式プロフィールでは2度目の防衛成功として記録されているが、通常の両者が王座獲得資格を持つタイトル戦とは条件が異なっていた点も押さえておきたい。
試合後には、相手への敬意を示す姿勢も報じられた。勝利だけでなく、競技者としての振る舞いも注目された一戦だった。
2026年はキックボクシングにも挑戦もう一つの注目点は、2026年9月12日の「ONE SAMURAI 3」だ。
この大会で吉成は、ハー・リン・オムを相手にキックボクシングルールへ初挑戦。判定3対0で勝利した。
これまでの主戦場はムエタイだったが、異なるルールへの挑戦でも勝利を収めたことは、競技者としての適応力を示す実績となった。
2026年は4月、9月、10月と大舞台で結果を残しており、世界王者としての活動領域を広げている。
なお、11月6日時点では、公式ファンクラブのスケジュール欄に次戦の具体的な日程は掲載されていない。
【プロフィール】吉成名高の年齢・生年月日・出身地と経歴
吉成名高(よしなり・なだか)
Nadaka Yoshinari
2001年1月8日生まれ。神奈川県横須賀市出身。エイワスポーツジム所属。
吉成名高は、幼少期からムエタイに取り組んできた選手だ。現在の圧倒的な実績は、成人後に突然開花したものではない。少年時代から積み重ねてきた競技経験が、その土台になっている。
吉成名高の基本プロフィール| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 本名・選手名 | 吉成名高 |
| 読み方 | よしなり・なだか |
| 生年月日 | 2001年1月8日 |
| 年齢 | 25歳(2026年11月現在) |
| 出身地 | 神奈川県横須賀市 |
| 所属 | エイワスポーツジム |
| 主戦競技 | ムエタイ |
| ONEの階級 | アトム級 |
| 主な肩書き | ONEムエタイ世界アトム級初代王者 |
| 特徴 | サウスポー、精密な打撃、カウンター |
所属ジムのエイワスポーツジムが公表するプロフィールでは、生年月日、出身地、所属、獲得タイトルなどが紹介されている。
なお、試合によって出場階級や契約体重は異なるため、プロフィール上の階級とONEのアトム級を混同しないことも大切だ。
小学3年生からムエタイを始めた少年時代吉成がムエタイを始めたのは小学3年生の頃。
RIZINの公式プロフィールによると、幼少期には兄の影響で空手にも取り組み、その後ムエタイを本格的に始めた。
小学5年生のときにはタイで修行を経験。日本国内だけでなく、早い段階から本場のムエタイに触れていた。
少年時代の実績も突出しており、キックボクシングではアマチュア17冠を達成。10代になる頃には、すでに将来を期待される存在だった。
14歳でタイのルンピニースタジアムにプロデビュー吉成のキャリアを語るうえで欠かせないのが、14歳でのプロデビューだ。
ONE Championshipの公式選手紹介によると、吉成は14歳のときにタイのルンピニースタジアムでプロデビューを果たした。
ルンピニースタジアムは、ラジャダムナンスタジアムと並ぶムエタイの伝統的な殿堂である。
日本で経験を積んでから海外へ進出するのではなく、10代前半から本場の選手たちと競い合ってきたことが、吉成の競技スタイルを形成する大きな要因となった。
【経歴・年表】ラジャダムナンとルンピニーで3階級制覇を達成した軌跡
吉成名高のキャリアで特に重要なのが、タイの二大殿堂であるラジャダムナンスタジアムとルンピニースタジアムでの実績だ。
この2つのスタジアムは、ムエタイの歴史を語るうえで欠かせない存在であり、両方の王座を獲得すること自体が大きな名誉とされる。
吉成は10代で両スタジアムのミニフライ級王座を獲得。その後、ラジャダムナンでさらに階級を上げ、外国人初の3階級制覇を実現した。
吉成名高の主要キャリア年表| 時期 | 出来事 | 意義・実績 |
|---|---|---|
| 小学3年生 | ムエタイを開始 | 競技人生のスタート |
| 10代前半 | アマチュア17冠 | 少年時代から高い実績 |
| 14歳 | ルンピニースタジアムでプロデビュー | タイでプロキャリアを開始 |
| 2018年12月 | ラジャダムナン・ミニフライ級王座獲得 | 二大殿堂の一つを制覇 |
| 2019年4月 | ルンピニー・ミニフライ級王座獲得 | 日本人初の両スタジアム統一王者 |
| 2023年7月 | ラジャダムナン・フライ級王座獲得 | 同スタジアムで2階級制覇 |
| 2023年12月 | スーパーフライ級暫定王座獲得 | 3階級制覇に王手 |
| 2024年2月12日 | スーパーフライ級正規王者に | ラジャダムナン外国人初の3階級制覇 |
| 2025年11月16日 | ONEアトム級初代世界王者に | 日本人初のONEムエタイ世界王者 |
| 2026年4月29日 | ONE世界王座初防衛 | 判定3対0で勝利 |
| 2026年9月12日 | キックボクシング初挑戦 | 判定勝利 |
| 2026年10月17日 | ONE世界王座2度目の防衛 | 左ハイキックで2R TKO |
3階級制覇の最後のピースとなったのが、2024年2月12日に東京・後楽園ホールで行われたRWS JAPANの試合だ。
対戦相手は、タイのプレーオプラーオ・ペップラオファー。ラジャダムナン認定スーパーフライ級の正規王者だった。
吉成は暫定王者としてこの統一戦に臨み、判定3対0で勝利。3人のジャッジ全員が44対50をつける内容で、正規王座を獲得した。
これにより、ミニフライ級、フライ級、スーパーフライ級の3階級を制覇。
タイ人以外では史上初となるラジャダムナンスタジアム3階級制覇を正式に達成した。
この記録は、単に複数のベルトを集めたという話ではない。異なる階級で王者を倒し、タイの伝統的なムエタイ界で継続的に実力を証明した結果である。
「ラジャダムナン・ルンピニー統一」と「3階級制覇」は別の記録ここは検索時に混同されやすいポイントだ。
吉成は、ラジャダムナンとルンピニーの両方でミニフライ級王座を獲得した。これが日本人初の二大殿堂統一王者という記録につながっている。
一方、3階級制覇はラジャダムナンスタジアムでの記録だ。
つまり、両スタジアムでそれぞれ3階級を制覇したという意味ではない。
この違いを理解すると、吉成の実績をより正確に把握できる。
吉成名高の実力を客観的に見るうえで欠かせないのが、プロ通算戦績とONEでの成績だ。
2026年11月6日時点で、エイワスポーツジムが掲載する最新プロフィールには次の数字が記載されている。
プロ通算戦績76戦
69勝・6敗・1分
KO勝利43回
通算勝利の約62.3%
現在の連勝記録43連勝
2019年以降の連勝継続
ONEでの戦績7勝0敗
公式選手ページ掲載値
| 試合日 | 対戦相手 | 結果 |
|---|---|---|
| 2025年3月23日 | ラック・エラワン | 3R KO勝ち |
| 2025年6月27日 | バンルーロック | 判定勝ち |
| 2025年8月29日 | ハマダ・アズマニ | TKO勝ち |
| 2025年11月16日 | ヌンスリン | 判定勝ち・初代王者 |
| 2026年4月29日 | ソンチャイノーイ | 判定勝ち・初防衛 |
| 2026年9月12日 | ハー・リン・オム | 判定勝ち・キックボクシング |
| 2026年10月17日 | リファディン・マスドール | TKO勝ち・2度目の防衛 |
ONE公式選手ページでは7戦7勝0敗。KO1回、TKO2回、ユナニマス判定4回という内訳が掲載されている。
この数字から分かるのは、吉成がKOだけに依存する選手ではないということだ。7試合すべてで勝利し、KO・TKOによる決着と判定による勝利の両方を積み重ねている。
特に、2025年11月16日の「ONE 173」は大きな転換点だった。
ヌンスリン・チョー・ケットウィナーとの初代アトム級世界王座決定戦で、吉成は5ラウンドを戦い抜いて判定3対0で勝利。日本人として初めてONEのムエタイ世界王者になった。
加えて、ONEは2025年12月31日、吉成を2025年のムエタイ部門ファイター・オブ・ザ・イヤーに選出した。年間を通じた競技成績が国際的に評価された出来事である。
【強さ・評判を分析】吉成名高はなぜタイの強豪にも勝てるのか?
吉成名高の強さは、単純なパンチ力やキック力だけでは説明できない。
ONE Championshipの公式選手紹介でも、サウスポーから繰り出す正確な技術、冷静な試合運び、適応力が特徴として紹介されている。
実際の試合内容を分析すると、強さの理由は大きく4つに分けられる。
1. サウスポーから繰り出す精密なカウンター吉成はサウスポーの構えを基本とする。
左ストレートを中心に、相手の攻撃に合わせて反撃する技術に優れている。
相手が大きく踏み込んできたときや、パンチを打ち終わった瞬間を見逃さない。攻撃を受け止めるだけではなく、相手の動作そのものを反撃の機会に変える。
2026年10月のマスドール戦で見せた左ハイキックも、その能力を象徴する場面だった。
2. フットワークとフェイントによる距離の支配吉成の特徴は、相手と正面から打ち合うことだけにこだわらない点だ。
足を使って距離を調整し、相手の攻撃が届きにくい位置を維持する。フェイントによって相手の反応を引き出し、動いた瞬間に正確な打撃を合わせる。
ONEが2025年のファイター・オブ・ザ・イヤーを紹介した記事でも、相手の前進をフットワークでかわしながら、自分の距離を作る技術が高く評価されている。
これは体格やパワーだけでは再現しにくい、経験と判断力を必要とする技術だ。
3. ボクシング技術を取り入れた独自のスタイル2025年3月に公開された集英社のweb Sportivaのインタビューでは、吉成がボクシングの技術をムエタイに取り入れていることが紹介された。
当時のインタビューによると、元OPBF東洋太平洋スーパーフライ級王者の赤穂亮氏から週1回ボクシングの指導を受けていた。
ここで重要なのは、ボクシングの技術をそのまま使うのではなく、ムエタイのルールに適したものを選んでいる点だ。
ムエタイにはパンチ以外にも、蹴り、ヒジ、ヒザ、首相撲といった攻防がある。
ボクシングで有効な動きでも、ムエタイでは蹴りやヒザの反撃を受ける可能性がある。そのため、競技特性に応じて技術を取捨選択する必要がある。
吉成のスタイルは、伝統的なムエタイを基礎にしながら、現代的な打撃技術を融合させたものといえる。
4. 首相撲・ヒジ・ヒザにも対応できる総合力ムエタイでは、パンチとキックだけでなく、組み合った状態での攻防も重要になる。
首相撲による崩しやヒザ蹴り、近距離でのヒジ打ちは、ムエタイならではの技術だ。
吉成はこうした伝統的な攻防にも対応できる。距離を取った打撃戦だけでなく、接近戦でも勝負できることが強みになっている。
ONEのような世界規模の大会では、異なる国やスタイルを持つ選手との対戦が続く。相手に合わせて戦い方を変えられることは、長期的に王座を守るうえでも大きな武器となる。
吉成名高の評判を裏付ける客観的な実績| 評価ポイント | 裏付けとなる実績 |
|---|---|
| 世界的な評価 | ONEの2025年ムエタイ部門年間最優秀選手 |
| 技術力 | フットワーク、フェイント、カウンター |
| 適応力 | ムエタイとキックボクシングの両ルールで勝利 |
| 決定力 | 通算43KO |
| 安定感 | 43連勝を継続 |
| 国際的な実績 | ラジャダムナン3階級制覇、ONE世界王座獲得 |
吉成の評価を支えているのは、単発のKO映像や話題性だけではない。異なる相手、異なる階級、異なる大会形式で結果を残していることが大きい。
【よくある誤解】吉成名高の3階級制覇やONE王座の真実
吉成名高について調べると、似た表現の実績が複数登場する。特に混同されやすいのが、ラジャダムナンとルンピニーの統一王者という記録と、ラジャダムナン3階級制覇という記録だ。
誤解1:ラジャダムナンとルンピニーの両方で3階級制覇した?これは正確ではない。
吉成が3階級制覇を達成したのはラジャダムナンスタジアムだ。
ルンピニースタジアムではミニフライ級の王座を獲得しており、両スタジアムのミニフライ級王座を同時に保持したことが日本人初の快挙となった。
誤解2:ONEの世界王者になったのはいつ?2025年11月16日だ。
「ONE 173」でヌンスリン・チョー・ケットウィナーを判定で下し、ONEアトム級ムエタイ初代世界王者となった。
これは日本人初のONEムエタイ世界王者という歴史的な記録である。
誤解3:通算76戦とONEでの7戦は数字が矛盾している?矛盾ではない。
76戦69勝という数字は、エイワスポーツジムが掲載するプロ通算戦績だ。
一方、7戦7勝という数字はONE Championshipでの戦績である。
集計対象が異なるため、数字を比較するときには大会・団体の範囲を確認する必要がある。
誤解4:吉成名高はキックボクサーなのか、ムエタイ選手なのか?主戦競技はムエタイだ。
2026年9月にキックボクシングルールにも挑戦して勝利したが、これによってムエタイ選手という基本的な競技上の位置づけが変わったわけではない。
ONEでもムエタイ世界王座を保持しており、現在のキャリアの中心はムエタイにある。
【吉成名高に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:吉成名高は何歳ですか?
A1:2001年1月8日生まれで、2026年11月6日現在は25歳です。
Q2:吉成名高の出身地はどこですか?
A2:神奈川県横須賀市です。エイワスポーツジムに所属し、小学3年生からムエタイを始めました。
Q3:吉成名高の現在の戦績は何戦何勝ですか?
A3:所属ジムの最新プロフィールでは76戦69勝(43KO)6敗1分です。連勝記録は43。ONE Championshipでは7戦7勝0敗です。
Q4:吉成名高は日本人初の何を達成したのですか?
A4:日本人初のラジャダムナン・ルンピニー両スタジアムのミニフライ級統一王者となり、その後、外国人初のラジャダムナンスタジアム3階級制覇を達成しました。
Q5:吉成名高はONEの世界チャンピオンですか?
A5:はい。2025年11月16日にONEアトム級ムエタイ初代世界王者となり、2026年10月17日には2度目の防衛に成功しています。
Q6:吉成名高の所属ジムはどこですか?
A6:神奈川県を拠点とするエイワスポーツジムです。幼少期から積み重ねてきたムエタイの技術を磨き、国内外の大会で実績を残しています。
2026年11月現在、吉成名高は25歳にして、日本ムエタイ界の歴史を大きく塗り替えた世界王者だ。
小学3年生から競技を始め、アマチュア17冠、14歳でのタイ・ルンピニースタジアムでのプロデビューを経て、ラジャダムナンとルンピニーの両殿堂で王座を獲得。さらに2024年にはラジャダムナンで外国人初の3階級制覇を達成した。
2025年にはONEムエタイ世界アトム級初代王者となり、同年のムエタイ部門ファイター・オブ・ザ・イヤーにも選出。2026年10月には2度目の防衛を果たし、43連勝という記録を更新している。
吉成名高の実力を評価する際に注目したいのは、次の3点だ。
1. タイトルの価値: ラジャダムナンとルンピニーでの実績、ONE世界王座という異なる舞台での成功。
2. 技術の完成度: サウスポーの精密な打撃、カウンター、フットワーク、首相撲を含む総合的なムエタイ技術。
3. 競技への適応力: ムエタイだけでなくキックボクシングにも挑戦し、勝利を収めていること。
今後はONE世界王座のさらなる防衛、海外の強豪との対戦、異なるルールへの挑戦が注目される。
吉成名高の本当の価値は、過去のタイトル数だけではなく、ムエタイの本場タイで築いた実績を世界規模の舞台でも更新し続けていることにある。
25歳という年齢を考えれば、そのキャリアにはまだ大きな可能性が残されている。日本人ムエタイ選手の歴史をどこまで塗り替えるのか。今後の試合は、世界の格闘技ファンにとっても見逃せないものになりそうだ。